無思想という思想

無思想の発見 (ちくま新書)

無思想の発見 (ちくま新書)

私は、「何もしない」をしている。私は「欲張りになりたくない」という欲を持っている。
というのは私のことで。
思想を説こうとすると、世間は、そんな哲学的なことが現実の何に役に立つか。と検討の余地なしに一蹴される。でも、その「現実に役に立たない」という考え方が、もうすでに哲学であることに世間は無意識である。
たまに、人の所作を見ていて思う。実は、この人はしたたかで、いろいろ分かって、こういう態度を取っているのではないか?もしかして、そんなことを思ってる私が、単に不器用なだけなのではないか。と。
なんだか禅問答か、屁理屈かと思う人も多いかもしれない。いや、先生があとがきで、この本は売れないと書くが、この本を手に取って、買ってしまう人は、まず、間違いなく確信犯だと思われる。いや、犯と言っても世間と折り合いが付くのならば、罪はない。