だましだまされ

耳は目にだまされる 都立大グループが英誌に論文

 だんだん近づいたり、遠ざかったりする物を見つめた直後には、音の聞こえ方が変わる「錯覚」が起きることが東京都立大の市原茂教授(心理学)、北川智利助手の実験でわかった。音を認識する脳のシステムが視覚に影響されることを示し、14日発行の英科学誌ネイチャーで発表される。

 実験は学生10人に、コンピューター画面で手前に近づいては消える正方形のパターンを2秒間ずつ、60回繰り返し見せた。すぐ後に一定の音量を聞かせたら、学生たちには音がだんだん小さくなるように聞こえた。反対に画面の奥へ遠ざかる正方形を見せた場合、音が大きくなるように聞こえたという。

 ある方向に動く物を見つめていて、動きが急に止まると、それまでとは反対の方向に物が動いているように見えることがある。「残効」と呼ばれる現象だ。実験では、この現象が聴覚に影響したと考えられる。

 腹話術の人形の声は、パクパク動く口から出ているように聞こえる。これも目からの情報が聴覚に影響を与える一例だ。

 「人は車が近づいてくることを音と形の両方で判断する。どちらかがはっきりしないときは情報を補い合うシステムがあり、動物が生き残るうえで役立ってきたのではないか」と市原さんは話している。

=====以上、2002/03/14のAsahi.comより

人は結構、視覚に依存している動物だと聞いたことがある。

小さい頃、いや、今でもそうか、電車の反対側のホームの電車が発車して動くと、こっちはまだ動いてないのに、なんだかこっちが動いているような感覚を感じた。歳を取ると、あまり感じなくなった。頭が「だまされないぞ」とかたくなになってしまったせいかもしれない。

どういう試験をされたのか、定かではないが、「画面で手前に近づいては消える正方形のパターン」を見せた。という時点で、それは遠近法を用いた錯覚である。

ほう、腹話術もそうなんだ。ところで、腹話術って、腹で発声してるのですか?腹芸って頭の中だけの芸かもしれない。

強者っていうか、適者生存の原理でいくなら、まだ生きてる私は適者か?個体と種を一緒くたにしてもなんだが、、利己的遺伝子的解釈からすると、子供のいない私は滅び行く遺伝子形質なのか。