理科離れ

理科離れ防げ、科学書1万部を無料配布 日本化学会

昆布はなぜダシが海水に溶け出さないのか−−日本化学会は、こんな身近な
疑問に答える、一般向け科学書1万部を8月に開く化学展の会場で無料で
配る。化学のおもしろさを伝えたいと、理科離れ対策の一環として出版した。
「1万部もの買い上げは異例」(版元の講談社)という。

本は「化学・意表を突かれる身近な疑問」と題し、ブルーバックスの1冊
として20日に刊行された。化学会が10年に1度開く「夢・わくわく化学展
2001」に合わせ、同展広報委員長の渡辺正・東京大学教授ら5人が執筆した。

渡辺さんは新学習指導要領に基づく理科の教科書を執筆していて、中学校での
イオンの削除や小学校での生物の種数制限など、「指導要領にがんじがらめに
されて教科書が無味乾燥になっている」ことを痛感した。

・略・

化学展は8月16日から21日まで、東京の新宿タカシマヤで。本は毎日先着
1000人や関係者に配る。約600万円の費用は化学会と著者の印税でまかなう。

渡辺さんは「先生方には授業の『ネタ本』として活用してほしい」と話している。

=====以上、2001/07/27のAsahi.comより

「理科離れ」が危惧されて久しい。ところで国語、算数、社会からは人々は
離れていないのだろうか。

日常の素朴な疑問。それを化学の目から種明かしをする。

本来なら「なぜだろう」と思ったら、まず、自分で考えて調べるのが科学的
立場かもしれない。安易に解説本を読んでしまうのは、理科的ではないかも
しれない。でも、理系の論文だって多くの引用を前提に書き進められるもの
だから、分かってるところまでは本を見るのは必要かもしれない。

そいうえば、「活字離れ」も危惧されて久しい。

「ネタ」というのは「種」の倒置語だそうだ。「ネタ本」を、そのまま話を
しても、先生がエライのではなくて、本がエライのである。先生は、話の
枕にそれを使って、ちゃんとそこから本題に上手に展開していただきたい。

タダでくれるなら、行ってみようか?ってのは不純な動機かもしれない。
というか、「理科離れ」してる人々が「化学展」にわくわくできるか、
なぞである。