さらに発掘作業を進めると

結局、合計76枚のビール券が見つかった。まだ掘り返していない所もあるが、隣の町の金券ショップとやらまで歩いていった。どうしよう。身分証明とかいるんだろうか。さすがにもう、俺は未成年には見えんだろう。申込書とか書くんだろうか。本物かどうかどこかに照会されるのだろうか。朱肉印いるのだろうか。なかったら拇印だろうか。などと思いつつ、お店に入って「あの、ビール券買い取りしてもらえますか?」店のおじさんは私が出した券の束をワシっとつかむと、おもむろに機械にかけて枚数を数える。パシャパシャパシャパシャパシャ。「4万と8千260円ね。」
あまりにあっけない。取り越し苦労とはこのことか。