遺伝子の仕業

人とチンパンジーの差は1.23% 理研DNA精査

人とチンパンジーのDNAの違いは1.23%−−チンパンジーのDNAを
ゲノム(生物の遺伝情報全体)全域にわたって調べたこんな結果を理化学研究所
などの研究グループがまとめ、4日付の米科学誌サイエンスに発表する。
人同士の個人差は約0.1%とされており、その10倍程度。また場所によって
よく似ている部分と大きく違う部分があり、今後、病気に関連した遺伝子の起源
などを探るのに役立つという。

発表するのは同研究所ゲノム科学総合研究センターの榊佳之プロジェクトディレクター、
藤山秋佐夫チームリーダーら。

人もチンパンジーも、ゲノムを構成するDNAの総延長はほぼ同じで約30億対の
塩基から成る。細胞の核に含まれる染色体数は人が23対で、チンパンジーが24対。
ヒトゲノムの読み取りは完了に近づいているが、チンパンジーについては部分的に
始まったばかりだ。

榊さんらはチンパンジーのゲノム全体をほぼ均等にカバーするDNA断片
約7万7000個を使い、既に判明しているヒトゲノムのDNA塩基配列と比較した。
その結果、人との違いは平均して1.23%と分かった。

これまで、DNAを化学的な手法で比較して違いを約1.4%と推定する説などがあったが、
ゲノム全域にわたって詳しく比較したのは初めて。

ただ、Y染色体で人との大きな違いが判明するなど、変化が激しい部分もある。類人猿と
人の進化の道筋を究明するのに役立ちそうだ。

一方、高血圧など病気のなりやすさとDNAの個人差の関係が分かってきている。
チンパンジーとの比較で、病気の成り立ちの解明にもつながりそうという。

榊さんらはチンパンジーの22番染色体全体について精密なDNA読み取りを始めていて、
今後はさらに詳しいデータが出そろう。

=====以上、2002/01/04のAsahi.comより

この差を大きいと見るか、小さいと見るか。
遺伝子がどこまで個体を決めるのか。
人同士の違いは0.1%と言うが、どうして人はこうも違うのか。
例によって、%表示するなら、何を何で割ったものなのか。
23対と24対というところで、すでに4%くらい違うのではないのか。
科学は何を目指すのか。
ヒトが種として寿命が来る前に、新人類を意図的に作ったりでもするつもりなのだろうか。