まんじゅうこわいとは違うな

老後がこわい (講談社現代新書)

老後がこわい (講談社現代新書)

香山リカ先生の本も、何冊か持ってる。好きな作家さんの一人である。
最近、未婚の男や女の話がしばしば話題になってる気がするが、人口比率が、ほぼ同じであれば、おなじくらい男も余っているはずである。なお、私も余ってる数のうちであろう。社会的には、女の人の方が不利を被っているのが現状のようだ。私が一人身の老人になった時は、どんな状況だろう。
さて、読んでると、専門の精神分析的なというより、なんだか、身につまされるというか主観的にふれてみたり、統計の数値を出して客観性にふれてみたり。こわさをいなす、ためか。
こと自分に置き換えると、もう自分も若々しくはない。というか中年入門である。両親はまだ健在で自営業なので定年せずにまだ現役だが、電話で話するたびに、しんどいと言っている。いざ、実家に帰ると、未だにぼくに世話を焼いてくれたり、妙にぼくのことを肯定的に見てくれるので、こそばゆくて何日もいられない。時としてイライラする(贅沢だろうか)父は特になにも言わない。せいぜい「ちゃんとしろ」ちゃんとの意味が分からない。母も「ちゃんとしなさい」ついでに「ええ人おらんのん?」
今はそうとして、ええ歳して親がローン組んで買ったおうち、もっと弱ったら、あんたらその急階段登れるんか?と思ったりする。配達する時は、軽トラに紅葉マークつけた方がえんちゃうの?と思ったりする。
さて、連れ合いや友人がいても、自分は独りだしなぁ。葬式の話は、老後がこわいと言うより、死後が心配だから筋が違うな。ぼくは、そうだな。お金貯めてなんとかするか。お金を使わないで済む方法を勉強するか。それとも、ぼくは老人になるまで生きていられるか。そんな心配も計画も特になかったりするのである。