- 作者: 布施英利
- 出版社/メーカー: 晶文社
- 発売日: 2003/03/15
- メディア: 単行本
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私自身は、アトムのアニメの原体験はない。人型で等身大サイズとなると、ロボット刑事Kとか、キカイダーとか、手塚さんより石ノ森さん寄りか。Kは横山さんでしたっけ。でも、マンガ体験としては、手塚さん寄りである。
そんな私でも、子供の頃は、21世紀は遠い輝かしい未来のように思ってた節があるが、実際の21世紀のぼくは、なんだか日常を過す困った人である。だけど、思い起こせば、ずいぶん、世界も自分も変わったもんだと思う。
かつて、テレビというのは、ロボットのようなものだったと言う。そして、やがてテレビは日常になり、今ではブラウン管がレトロ技術と化す日も近いという気もする。みんなが携帯電話を持って、電波系の人になっている。
人型ロボットは、まだ十万馬力ではないかもしれないが、機械ってことでいうと、それくらい達成してるのじゃないか。アシモもキュリオも頑張ってるしね。じゃぁ、機械に心は宿るのか。心なんて不確かで、別段、高級な(高級かもしれないが、正しいとは限らない)機能を人と機械の最後の境界にするのは、つまらないかもしれないなと私は思う。
作者が言うように、描いた未来が現実になった時、アトムの誕生日は命日になるのかもしれない。