こまった人

こまった人 (中公新書)

こまった人 (中公新書)

この本のタイトルはひらがなだけど、困るという字は、なぜ木を囲っているのだろう。漢和辞典を引いてみると「古い小屋」の意味の会意文字だとある。
さておき、また、養老先生の本である。曰く
「システムに必要なものは安定性である。安定していないシステムはシステムではないとみなされる。」「日本語では、公私の別はあるが、公個の別がない。」「小泉首相がそれまでの首相と違うところは、個を公にしたところである。」「現実との対応が怪しい言葉、つまり無意味な言葉が横行するときは、かならずどこかにウソがある。」「「なんの役に立ちますか」という質問で、日本の場合には、すべてが終わってしまうからである。」「私事だが、「仕事に自分を合わせた」経験ならずいぶんある。」「「人は変わる」と信じていた昔の人はそれをどう解決していたのか。簡単なことである。「約束を守れ」。以上終わりである。」「「お国のため」をさらに具体的にすれば、「世のため、他人のため」、さらにそれが限定されれば「身内のため、家族のため」であろう。」「親分、子分というのは、親の分を守る、子の分を守るということであろう」
成長するってことは、変わるということで、教育なり躾なり、さらに、自分でしっかり考えるってのが、うまく行ってないのかもしれないですね。こんな世の中にだれがした。って自分も関わっているわけで、いや関わろうとしてないというネガティブな私のような気がして。人類が現れた頃の寿命なら、ぼくは老人なはずで。今まで何を学んできたのだろう。なんて考え込んでるふりして、実は何もしてないのはいかがなものかと、手を動かしなさいな。と思うのである。