諦観か、面倒なのか

「大地震起こる」6割超、8年前の2倍に 内閣府調査

2005年09月26日22時25分
 内閣府は26日、「地震防災対策に関する世論調査」の概要を発表した。大地震が起こると思う人は6割余りに上り、8年前の調査の2倍近くに達した。6割が自分の家は危ないと思っているものの、全体の8割が耐震のための診断や改修などをしていないと答えた。

 自分の住んでいる地域で10年くらいの間に大地震が起こる可能性について、「起こると思う」「起こる可能性は高いと思う」を合わせると64.4%。同様の質問があった97年調査の36.2%を大幅に上回った。

 内閣府は昨年来、各地で強い地震が相次いだことが背景にあるとみている。気象庁によると、昨年は新潟県中越地震で強い余震が続いたこともあって震度5強以上の地震は全国で16回で、95年以降で最も多かった。今年も3月の福岡沖地震で震度6弱、7月の千葉県北西部地震で震度5強、8月の宮城県沖の地震で震度6弱など震度5強以上は7回観測されている。

 阪神大震災や新潟県中越地震のような大地震が起きた場合の自宅の耐震性については、「大丈夫と思う」「多分、大丈夫と思う」を合わせても32.3%。しかし、耐震診断や改修などを行ったことがあるのは全体の12.3%にとどまり、「どちらも行ったことはない」が81.5%を占めた。

 耐震補強ができるための条件を複数回答で聞いた結果、(1)公的な支援がある(38.1%)(2)信頼できる専門知識を持った相談者がいる(23.7%)(3)借家などで自分だけでは判断できない(15.4%)だった。「耐震工事をするつもりはない」も27.7%だった。

 大地震に備え、家具や冷蔵庫などを固定していると答えたのは20.8%。8割がしていないことになるが、その理由については、複数回答で、「特に理由はない」(27.7%)、「面倒くさいから」(24.1%)、「固定しても大地震の時に効果がないと思うから」(12.8%)が上位を占めた。

 調査は8月11日〜21日、全国の20歳以上の1863人から回答を得た。内閣府の担当者は「地震への関心は高まっている。この関心の高まりを予防措置につなげられる施策を進めたい」と話している。


まず、調査したうち、何%の人が答えて1863人だったのだろうか。答えない人は、そもそも無関心か、あるいは、答えるという行為に対して面倒だと思ったのではないか。

今後10年で大きな地震があるか?と問われれば、ここ10年で大きな地震があったのだから、そう思うのは自然の(いや、人為の)成行きのような気もする。

「内閣府は昨年来、各地で強い地震が相次いだことが背景にあるとみている。」とあるが、私には、内閣府が各地で強い地震が相次いだことを背景に調査したような気がする。

だけど、「面倒くさい」とか「効果がない」という回答が、回答者の中で37%くらいを占めているのが気に掛かる。という自分はどうなのか。というと、天災については、いくらか仕方がないなぁ。と思っている。自分ちの家具を固定してなくて、怪我するのは人災ではないかという説もあるが、まぁ、ぼく自身、阪神大震災の時、揺れで飛び起きたあと、枕のところにタンスの上の棚が降って落ちてきたのを、「棚、固定しておけば良かったなぁ」という反省ではなく「運がよかったなぁ」って解釈になってしまっているので、人のことは言えない。

「大丈夫と思う」人は、安心して暮らせてるのだろうか。安心できないのであれば、意味がないようにも思える。さて、私のうちは、多摩川のそばであるが、地震で倒壊する確率と、多摩川が氾濫して水没する危険とどちらが高いのだろうか。住居の火災保険は入っているが、地震保険とか、水没保険っていうのは入ってない気がする。損害保険のオプションなのかな。なんて言ってる私がいなくなっても、世間はどうにかやっていくと思うのだ。

とすると、私個人として、どうしようと思ってるの。という、もう何年もグルグルしている問いに結局戻ってくるのだ。

余談ですが、「大地震に備え、家具や冷蔵庫などを固定している」というくだりを読んで、冷蔵庫は家具の範疇に入らないのですか?と思ったりしたが、バナナがおやつに入るかどうか程度の問題であろう。ま、悩まなくても、私のうちには冷蔵庫はない。